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夏

先生の学生時代

頭が真っ白だ。何も考えられない。
震えで歯がガチガチ音を立てるのさえ遠い。
何故震えているんだ?あぁ、寒い、寒いからだ。
さっきまで僕をしっかり掴んでいた温もりが恋しい。
僕を恐怖から救ってくれた、あの手の温もりが。
ポッターの手の。
ポッター、その単語が浮かんだ途端急速に思考の靄が
晴れたように僕は覚醒した。
そして、怒鳴りあう声を聞いてしまった。
「なんで助けたんだよ!あんな奴死ねばよかったんだ!」
「馬鹿野郎!退学どころですまない!あいつが死んだら
一番傷つくのはリーマスだ!
あいつがどれだけ人を傷つけるコトを恐れているか
お前だってわかってるだろ!」
「…だけどだけど…」
あぁ、そうか、ポッターは私を救いたかった訳じゃない。
あの化け物を助けたんだ。死にそうになったのは僕なのに。
こんなに傷だらけなのは僕なのに。
なのに奴が僕を救ってくれたと縋った。
酷く滑稽だ。
僕のことなど、少しも心配してくれていない。
なんて惨めなんだろう。
こんなに辛いのに誰も僕の傍にいない。
寂しい。


また電波な文ですみません…
固有名詞に心当たりある方、どうか版権元等にはご内密に…



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